安全で無理のない階段の介護の方法と工夫を解説
2025.07.21 Category:高齢者や身体に不自由がある方の在宅介護において、「階段の昇り降り」はとても大きな課題の一つです。
「2階に寝室があるけど、階段の昇降が難しくなってきた…」 「階段での転倒が心配…」 「介助する自分の腰にも負担がかかって大変…」
このような不安を感じているご家族は少なくありません。
今回は、階段の介護の基本的な考え方から、安全に介護を行うための方法、介護者と被介護者双方の負担を減らすための工夫を、詳しくご紹介します。
避けて通れない階段の上り下りの課題

「階段の上り下りの介護」とは、自宅の階段を使用して移動する際に、介護が必要な方を介助・サポートすることを指します。
高齢者が2階建ての自宅で暮らし続けるうえで、階段の昇り降りは避けられない移動動作のひとつです。2階に寝室がある場合や、浴室が1階・寝室が2階にある場合など、階段移動が日常生活の一部になっている家庭は多くあります。
しかし、加齢や病気による足腰の衰え、平衡感覚の低下により、階段の上り下りは大きな事故リスクを伴います。
階段で起こりやすい問題とそのリスク
階段の上り下りには、以下のようなトラブルが発生しやすくなります。
■ 被介護者の転倒事故
足を滑らせたり、バランスを崩したりして転倒する事故が多発しています。特に夜間や体調がすぐれない時は注意が必要です。
■ 介護者の身体的負担
介助する側が無理な姿勢で支えようとすると、腰や膝に強い負担がかかり、介護者自身がケガをしてしまうケースも。
■ 家族の生活動線との干渉
昇降機や手すりの設置で階段が狭くなると、他の家族の通行が不便になることもあります。
安全に階段の上り下りを行うための基本ルール
1、手すりを必ず使う
両側に手すりがある場合は両手で持つ、片側しかない場合は利き手でしっかり握るように促します。手すりは握りやすさや高さも重要です。
2、一段ずつ、ゆっくり進む
急がず、1段ずつしっかり足を置いてから次に進むように声掛けしましょう。 階段の上では、会話とアイコンタクトが安心につながります。
3、介護者は下側に立って支える
被介護者が万が一バランスを崩した場合に備えて、介助者は階段の下側に立つのが基本です。
4、履物・階段の状態をチェック
滑りやすいスリッパや、階段に敷いたマットなどは転倒リスクが高まります。 滑り止め素材や明るい照明を活用して、環境面でも安全を整えましょう。
介護をサポートする便利な福祉用具
階段の上り下りをサポートする便利な機械が階段昇降機です。階段昇降機とは、椅子に座って自動で昇り降りできる機械のことです。体力の低下が進んでいても、安心して上り下りできます。
将来の階段のバリアフリー化を見据えて、選択肢の一つとして階段昇降機を設置する人も増えています。
階段昇降機の設置事例
いす式で便利!!直線型の階段昇降機「昇助くんSEO9-R」


お住まいの長い階段も手軽に設置!!
2階にお住まいということで設置させていただくこととなりました。比較的、距離の長い階段で、上り下りがご負担であったとのことです。階段距離が標準より長いため、延長レールを用いて設置しています。
介護タクシーなど玄関への移動に便利!!屋外・直線型の階段昇降機「昇助くんSEO9K-L」


設置が難しい石積みの階段にも設置!!
ご利用者様はご自身では歩かれることが難しく、車いすをご使用です。介護タクシーなどを利用されるのに、玄関からの階段が問題になっていたとのこと。階段昇降機を導入したことで、スムーズに外出もできるようになりました。
階段昇降機はレンタルも可能
お得な階段昇降機はレンタルが安心!
レンタルは経済的にも安心、福祉用具のプロに、お気軽にご相談ください。
階段昇降機にはレンタルで設置することが可能です。
階段の介護が必要と感じたら、早めの対策を
階段は、転倒による骨折や大きなけがの原因になりやすい場所です。
手すりの設置や滑り止めなど、できる対策はさまざまありますが、もし階段の上り下りが大きな負担になってきているなら、階段昇降機の設置も有効な選択肢のひとつです。
ご本人の安全はもちろん、介助するご家族の負担も大きく軽減されます。
「うちの階段にも設置できる?」「費用はどれくらい?」 そんな疑問がある方は、福祉用具のプロ・スマイルケアまで、お気軽にご相談ください。